加圧トレーニングは初心者にこそおすすめ！ポイント、注意点も解説！

「加圧トレーニング」とは？

加圧トレーニングとは通常のトレーニングと異なり、四肢に対して専用の加圧バンドを巻きながら行うトレーニングのことです。開発者である佐藤義昭氏が、「血流を悪くすることによって、ハードな有酸素運動を行った際と同じ状態を人工的に作り出せるのではないか」と考えたことによって、生まれました。

両手両足の可動部に対しバンドを巻きつけることによって、ほどよい圧力をかけると血管が圧迫されます。そうなると血管を流れる血液量が制限されることになるのです。この圧力の作用を持続させた状態でトレーニングを行うと、体内に乳酸が溜まっていきます。血液量が制限されているぶん、その濃度は通常よりも短い時間で大きくなっていくのです。

通常乳酸濃度は、有酸素運動などの激しい運動を行うと大きく増えるものであります。佐藤氏のいうとおり、疑似的に「有酸素運動を行ったときと同じような体内の状態」を作り出せるのが、加圧トレーニングの仕組みであり大きな特徴です。

加圧トレーニングは初心者にこそおすすめできる

加圧トレーニングをやったことのある人は、そこまで多くはないかもしれません。しかし加圧トレーニングは初心者にこそおすすめできるトレーニング方法です。

その理由としては、まず乳酸濃度を高めるためには激しい運動が必要になることがあげられます。加圧トレーニングの場合は激しい運動を実際にする必要はなく、あくまでも両手両足に付けたバンドの圧力によって、疑似的に乳酸濃度を高めるトレーニングであるからです。

つまり圧力をかけたぶんだけ、実際の運動量は少なくて済むのです。無理に重いダンベルをもつ必要や、激しい筋トレをする必要はありません。それながら効果は、激しい有酸素運動を行ったときと同じくらいのレベルであらわれるので、圧力をかけるぶんだけ運動が楽になることがその理由です。

加圧トレーニングのメリット

それでは加圧トレーニングのメリットは、どこにあるのでしょうか。第一にいえるのは、トレーニングにみあった「正しい姿勢」を、より簡単に作れることです。

初心者の方がいきなり非常に重いもの、たとえばダンベルなどをもって踏ん張ると、どうしても重さがきついぶん、不自然な姿勢で負荷がかかってしまうことになりかねません。しかしそれが500ミリリットルのペットボトル程度の重さで済むとしたら、それは普通の姿勢で耐えられることでしょう。

初心者の段階では、まず正しく効率よく鍛えられる「姿勢」を作る必要があります。加圧トレーニングだと、きつい負荷をかけないぶん姿勢が整えられます。負担が少なくて済み、正しい姿勢でより大きなトレーニング効果を得られるため、単純に効率が高いといえるのです。

またこうして負荷が小さくて済むぶん、怪我をするリスクが低くなることも非常に大きなメリットになります。高負荷のトレーニングの場合、その負担の大きさから筋肉や骨を痛めてしまったり、重いものを足に落としてしまったりといった、思わぬ怪我をしてしまう可能性がどうしてもつきまとうことでしょう。負担が軽く済む加圧トレーニングなら、そうしたリスクもあらかじめ回避できるのです。

加圧トレーニングの注意点とは？

これまでの内容では、加圧トレーニングはよいところしかないようにもみえるかもしれません。しかし注意点もまた存在します。

まず「筋力増強を狙ったトレーニング、とくに筋肥大を志向する場合には向かない」ことです。あくまでも疑似的に乳酸濃度を高めるトレーニングであるぶん、軽い負荷でトレーニングを行うので、相対的に腕や脚の筋肉に対してはあまり負荷がかかりません。

筋肉をより多く大きくするためのトレーニングの場合は、従来のウェイトトレーニングのほうが向いています。加圧トレーニングはあくまでも脂肪燃焼に特化したトレーニングであり、筋力トレーニングとしての効果は低いので注意しましょう。

また加圧トレーニングは負荷が少ないと書きましたが、あくまでトレーニング時に極端に重いものをもたなくて済むなどの負荷の軽さであって、トレーニング内容全体をみていくと実はきつい内容となっています。一人ひとりそのきつさの度合い、無理な運動になるかどうかのボーダーラインは違います。そうした匙加減をきちんと見極めたうえでメニューを立ててくれるトレーナーにあたらないと、きちんとした効果が期待できなくなってしまうのです。

加圧トレーニングは単純に加圧バンドをかけてトレーニングすればそれでよいという、単純なものではありません。きちんと事前にカウンセリングを行ってくれるトレーナーに指導してもらいましょう。

まとめ